たて型壁面魚道

高低差の大きな河川構造物専用の魚道

砂防ダムに設置されたたて型壁面魚道

ダムの壁面など高低差が大きい場所で活躍。魚の生態を研究し、完成した環境に優しい魚道。

折返し型魚道や螺旋型魚道が抱えていたいくつかの課題を解決し、工期や費用の低減はもちろん、そこに住む生物にとっても優しい魚道として生まれ変わりまし た。岐阜大学平松研・研究室での実験をもとに、国土交通省 中部地方整備局 越美山系砂防事務所が管理する越美山系山之谷第1砂防堰堤に設置されました。

 

従来の魚道と比較して以下の点を改善しました。

  1. ダム壁面に直接取り付けるため、砂防工の敷地内で設置する事が可能です。
  2. 材質を鋼製とすることで、軽量化と建設コスト縮減を達成しました。
  3. 本魚道の上り口はダム直下に設けた棚田式魚道の最上部に設けることで、魚類が「たて型壁面魚道」の入り口を見つけやすいように工夫してあります。「たて型壁面魚道」と「棚田式魚道」を組み合わせ、両方の魚道の特長をそれぞれ活かすことができます。

 

写真では、3で挙げた最下流部の上り口には90度に広がる棚田式魚道を設置し組み合わせました。このことで、より一層遡上率を向上させることに成功しています。

砂防ダムに設置中のたて型壁面魚道

魚道本体は工場で製作。現場での施工期間が大幅に短縮しました。

魚道本体を形成する材質をコンクリート製から鋼製化したことで、魚道の軽量化に成功し ダム壁面への取り付けが容易になりました。 また、各「折返し部」毎にダム壁面に設置していく構造のため、それぞれの重量が下部の魚道部に荷重として掛か らず、何十層も連続した魚道構造を可能にしました。この工法により、工期を短縮しコストを縮減しました。

◎特徴その1 短期完成でコスト縮減

◎特徴その2 設置に要する面積は従来の約20%

設置面積の縮小により、仮締切などの仮設工も小規模に。自然環境への負荷は従来工法より大幅に軽減。

対象ダム工の下流側壁面に直接取り付ける構造としたことで、魚 道を設置するために必要なダム本体以外の用地を不要としました。それぞれ単一形で、左右の「折返し部」及び「樋部」から成り、「樋部」の取付け角度対応機 能により、ダム壁面の勾配の変化にも対応が可能となりました。これにより省スペースを実現し、環境への負荷を軽減しました。

設置面積が少ないたて型壁面魚道

◎特徴その3 棚田式魚道とS字構造で遡上率アップ

遡上口に棚田式魚道を使用。水路はS字構造だから流れが加速しない。

平面上で見て一定方向へ旋回する「螺旋形状」ではなく「Sの字 形状」を採用。ここを流下する水の流れを、左右の折り返し部で反対方向へ回転させ、減速し、流況を安定させる構造としました。棚田式魚道と同じ「スリット 付きプール壁タイプ」を使用し、回転流を防止すると共に、土砂の堆積を防止することが出来ます。

流速を抑える構造のたて型壁面魚道

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